営業「虎の巻66条」(基礎編21)

21、「これに決めましょう」「これで、お願いします」と、本気で言う。

お客様の方から、これにしますと言って頂けるのは、余程、気に入って頂けている場合です。いや、気に入って頂けている場合でも、これにしますとは言い辛いものです。だから、トップセールスマンになる人は、「これにしましょう」「これで、お願いします」と言います。

ホームランの数は、バットを振った回数に比例すると言われたように、契約の数も、「これでお願いします」と言った数に比例します。

以前、私の知人の2代目社長が、若い経営者を集め食事会をしました。その時、どうしたら、仕事が取れるのですか?どうしたら、契約に至るのですか?と質問を受け、彼は、こう言った。

「ガツガツしない事、日頃から、人の役に立つ事をしていれば、勝手に、仕事は来るもので、契約は自然と取れます。」

私は、後で、彼を叱った。仕事は、そんなに甘いものじゃない、今は、親の代からのお客様が来てくれているかもしれないが、その考えでは、いずれお客様は来なくなる。考え方を改めろ、と。

しかし、彼は、私の意見に耳を傾けず、何十年も続いた親の会社を潰し、持ちビルも転売する事になった。

最後に、お客様の背中を押すのは、あなたです。その為に、営業マンが居るのです。

以前、あるプロスポーツクラブの運営資金を集める為に、サポーター募集の説明会が有りました。私の知人は、そのクラブの大ファンで、サーポーターになる為に説明会に行きました。その夜、彼と飲んだので、サポーターに申し込んで来た?と聞くと、NOと言うのだ。

えっ、何で?あんなに熱くサポーターになって、クラブを支えるって言ってたのに?数口、買うって言ってたじゃない?なんで?

いや、それが、申し込む気、満々で行ったのだけど、最後に、申込はこちらですとも、申込お願いしますとも言わず、ご検討下さいと言って終わって、申込して帰る雰囲気じゃないかったのよ・・・と言うのだ。本気で、申し込む気で行った私に知人ですら、申込をせずに会場を後にした。申込の受付も有ったらしいのだが、誰も、そこには行かず、主催者も、こちらで、是非、申込して帰って下さいとも言わなかったらしいのだ。

これが、現実なんです。

最後に、お客様の背中を押すのは、あなたです。トップセールスマンになる人は、これで、お願いしますと、お客様の背中を、何度も何度も押します。

以前、ある物件を借りる為に、現地で担当者と待ち合わせをしました。現地に来たのは、新人営業マンのようで、遅れて来た上、物件の事を聞いても、全然、答えられず困った。そこで、上司に電話して、聞いてもらったのだが、その上司が、営業マンに、お客様と電話を変わるように指示したらしく、私に電話に出てくれと言う。

電話を変わると、上司が、丁寧に説明してくれて、この物件で、お願いしますと言う。それも、何度も、何度も。問題点等、御座いましたら、何でもおっしゃってください。私の方で、必ず解決させて頂きますので、この物件で、契約をお願いします、と強く言われ契約した事が有る。

最後に背中を押すのは、営業マンなんです。あなたが扱っている商品を強く勧める為に、営業の基礎、21条を読み、1つ1つ、チェックして見て下さい。出来ていなところが有れば、1つづつ改善し、自信を持って商品を勧める事の出来る営業マンになって下さい。そうすれば、最後に強く「これで、お願いします」と言えるようになって、あなたもトップセールスマンの仲間入りです。

 

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営業「虎の巻66条」(基礎編20)

20、仮に、決める場合、どちらにしますか?時期は、来週の月曜日からで宜しいでしょうか?

結果を出す営業マンと、出さない営業マンの差は、この20条と、次の21条の部分です。

入門編3条、基礎編21条と、細かなテクニックを書きましたが、出来る営業マンは、仮に、決める場合・・・・という感じで、決める事を前提に、過程の話を組み立てて行きます。

「是非、前向きにご検討下さい」でも、「どうでしょうか?」でもない。どちらにしますか?です。商品Aにしますか?Bにしますか?です。どちらを選択しても、成約の選択です。

契約日も、いつからが、宜しいですか?ではないのです。月曜日ですか?火曜日ですか?と具体的に、こちらから日付を決めて行きます。これが、トップセールスマンです。

お客様が、勝手に買ってくれる訳では御座いません。IPHONの新作や、人気ゲームソフトのように、発売1週間前から並んで頂けるような商品を売っているなら別ですが、中々、そんなヒット商品ばかり販売している方は少ないでしょう。だから、営業マンが必要になり、同じ商品を、同じ1ヶ月販売しているはずなのに、成績に大きな差が出て来る訳です。

よく出来る営業マンは、女性にもモテルと言いますよね、当然の事なんです。

例えば、あなたの周りに、アイドル的な人気のあるP子さんが居たとします。

成績の上がらない営業マンDさんは、P子さんに、今度、食事に行きませんか?と、勇気を出してデートの誘いをしました。すると、P子さんから、今度機会が有れば・・・と、肯定的な返事が、予想外に返って来た。誘っておきながら、予想外の返事に、じゃあ、今度、日にちを決めて誘いますと言い、その場での話は終わってしまった。

この会話を聞いていた、トップセールスマンのF君は、P子さん、イタリアンとお寿司、どちらが好き?と尋ねた。P子さんは、イタリアンかな・・・すると、F君は、そうなの?僕もイタリアン大好きで、目黒に、無茶苦茶美味しいイタリアンのMって店が有るんだけど、行った事ある?と尋ねた。P子さんは無いと答えた。じゃあ、今日か、明日、仕事が終わったら、S子や、Y子も誘って行こうよ、丁度、今、○○フェアーやってるから・・・・・

あなたは、この後、どうなったか分かりますよね。

P子さんとF君は、同僚達とイタリアンに行きました。これ実話です。

このF君の、P子さんへのアプローチこそが、成績を上げる営業マンの会話です。P子さんに選択させている訳ですが、答えは、YESしかない事に、感の良いあなたは気付きましたよね。そして、日時も、行く事を前提に、どちらかを選択させる。これが、出来る営業マンの会話です。だから、女性も口説ける訳です。

顔が良いとか、会話が上手いからではない、相手に選択させているようで、YESに導く会話をしている訳です。

仮に、決める場合Aですか?Bですか?導入は、月曜日ですか?火曜日ですか?どちらも、YES、どちらを選ばれても、問題無く契約に進む選択をさせる会話をして下さい。主導権を、お客様が握っているようで、実は、あなたが、成約に誘導している訳です。

実は、今、私は新店舗の話を進めているのですが、交渉相手の不動産屋は、まさに、この出来る営業マンの対話で私に交渉をしてきています。

仮に、この条件と、この条件が、クリアー出来たとして、来週の月曜日の契約は可能ですか?このAの条件が、クリアー出来なかった場合、こちらのBの条件を変更すれば、契約は可能ですか?・・・・・こんな感じで、どの選択も契約に導く対話で私を成約へと導いています。この営業マンは、出来る男なんだろうなと感じます。

あなたも、是非、YESの選択しかない会話でお客様を契約に導いて下さい。

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営業「虎の巻66条」(基礎編19)

19、最後に、「質問は?」は不要。

最後に、「質問は?」と、あなたが言えば、お客様は、何か質問しなければと思い、無理して質問を探します。商品の短所や、買わない理由を無理して探させるようなものです。

7の項で書いたように、説明の途中でも、分からない事が有れば・・・と初めに言っている訳ですから、あえて、最後に、もう一度、言う必要は有りません。これは、マンツーマンや、少数への説明の場合です。

以前、新人営業マンが、ある商品を売りに来ました。私と知人の2人で、説明を聞いた後に、その営業マンが、何か質問は御座いませんか?と言う。別に・・・と質問しないと、その彼は、何なりとご遠慮う無くと言うので、私の知人が、何か質問してあげなければと思ったのか、ちょっと考え、あなたは、買ったの?と質問した。

すると、営業マンは、いえ私は、まだ入社したばかりで、そんなお金に余裕が有りませんから、まだ購入していませんが・・・・・と、先程の自信を持った説明とは違い、何か、しどろもどろって感じで、買ってない事に付いて、一生懸命、言い訳をしている感じだった。

説明では、すごく便利で、すごく良い商品と言いながら、自分自身は、お金に余裕が無いからと買っていない事を正当化しようと一生懸命説明する、何か、その商品への魅力が薄れた感じがしました。勿論、私達2人共、購入はしませんでした。

この営業マンが、あえて質問させなければ、私の知人も、無理して質問を探さず、こんな質問はしなかったはずです。説明が終われば、一気に、クロージングに持って行くべきです。

以前、よく家電量販手に、デジカメを買いに行っていました。トータルで、20台以上、同じ販売員から、デジカメを購入しました。初めて行った時の事を、今でも覚えています。沢山種類が有り、どのデジカメが良いのか分からず困っている私に、当時、出たばかりの最新のデジカメの説明を、その販売員はしてくれました。他にはない画像の鮮明さ、覚えきれない程の新機能と、そのデジカメの素晴らしさ、デジカメだけど、一眼レフ以上の素晴らしい製品だと言い、購入するなら、これ以外は有りません、是非、このカメラをお買い求めくださいと、一気に、たたみかけて来た。

私は、そんな良い機能のカメラを買いに行った訳じゃなかったが、ついつい勢いに押され、そのカメラを購入しました。当時、仕事で不動産物件の写真を撮ったり、プライベートで、ブログに乗せる写真を撮ったりと、各店舗用、個人用、また、色々な交流会の商品用に、デジカメを随分か購入しましたが、すべて、彼のから購入しました。買いに行った時、彼が休みだと、あえて出直してまで、彼から購入していました。

お客様が、何かを購入しようとする時、余程のマニアじゃない限り、専門知識が、そんなに有る訳じゃない。営業マンから、ある程度の説明を受け、強く勧めて頂ければ、その商品を購入する訳です。だから、説明の後、質問は?と、流れを止めるのではなく、一気に、クロージングする事が重要です。

売れない営業マンは、説明をした後に、クロージングに持ち込む勇気が無い、だから、間が持たずに、ついつい、質問は御座いませんか?と言ってしまう訳です。勿論、何処かの会場を借り、沢山のお客様をお呼びし、説明する時は、途中質問は説明の腰を折られ、理解出来ている人に迷惑になる事もあるので、最後に、まとめて質問を受ける事は重要です。あくまで、マンツーマンや、少数への説明の場合です。

 

 

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