営業「虎の巻66条」(もっと売上UP編6)

6、ロープレイを毎日、行う。

ロールプレイング(ロープレイ)とは、疑似練習の事です。本番を想定して、練習を行う。あなたが、販売している商品を、購入して頂くお客様役を前にして、本番通りの練習を行う事です。

プロ野球選手のホームランの数が、バットを振った数に比例すると言われるように、ロープレイの数に比例して、成約本数は上がります。偉大なホームラン王、王貞治選手は、現役時代、関係者と会食に行った後も、宿舎に戻り、バットを振っていたと、当時、巨人軍で、一緒に活躍していた選手が語っていた。偉大な記録の影には、それに比例した練習数がある訳です。

以前、私達が新規事業を立ち上げた時の事です。新築マンションの引き渡しの時に、床のフローリングを長く美しさを維持する為のコーティングや、水周りのカビの発生を防ぐ為の、防カビコーティングの販売を行いました。新規事業と言う事で、不動産の営業マンの中から数名を借りて、通常の業務が終わった後で、週1回のロープレイを行いました。本当は、毎日行いたかったのですが、通常業務が優先ですから、毎日集る訳にも行かず、後は、自主練習に頼り、全体では、週1回だけで本番を迎える事になりました。

本番当日、私を含め5名の営業マンで臨みました。結果は、私と、もう1人の営業マンが、8割近い成約の対し、他の者は、2割程度でした。私と結果を出した彼が、特別優秀だった訳ではなく、ロープレイの数に比例した結果です。この結果は、週1回の合同練習の時に、既に分かっていました。2割程度の結果しか出せなかった彼らは、明らかに、1週間の間に自主トレは行っていない事が明確でした。毎週練習しても、ほとんど進歩が無かった。それに対し、結果を出した彼は、明らかに毎週、毎週上達していた。

後から聞いたのですが、結果を出した彼は、毎日、家で、彼女をお客様役にして、ロープレイを行っていたと言う。勿論、私も、毎日、毎日、お風呂の中で、1時間以上ロープレイを繰り返して本番を向かえました。ロープレイの数に比例しての成果です。努力は、必ず実る。逆にいえば、努力なくして、飛び抜けた成果を出す人は、ゼロは無いが、滅多にいないはずです。

以前、当社で、ナンバーワンになった営業マンが居ます。元々は、平均的な売上を上げる営業マンでしたが、徐々に成績を上げて来て、トップセールスマンになりました。彼は、何をしたかと言えば、自分の商圏の物件を誰よりも知り尽くすと決め、業務終了後、夜、24時近くまで、物件を見て周ったようです。その結果、接客するお客様にベストな物件を紹介出来るようになり、グングン成績を上げて行きました。

お客様に喜んで頂く為の努力を惜しまない営業マンは、必ず成果を出す。そのひとつが、ロールプレイングです。無駄な努力にならない為に、現役で、お客様と接している同僚と交互に、お客様、営業マン役をやる事をお勧めします。普段、お客様に言われている事、いつも感じるお客様目線で、お客様をやって頂く事は、かなり実践に近い練習になり、実際に接客する上での自信に繋がります。

 

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営業「虎の巻66条」(もっと売上UP編5)

5、返事は、こちらから聞く。

結果を出す営業マンは、自分からお客様に連絡し、積極的に返事を聞くのに対し、ダメ営業マンは、お客様からの連絡を待ち続ける。

ある営業マンに、見込み客のG様は、どうなった?まだ、契約取れないの?と聞くと、今、検討中で、連絡を待っています、と言う。じゃあ、今、電話して返事をもらうように、指示をした。ところが、彼は電話をしようとしない。そして、お客様の方から、連絡を頂く事になっているので、こちらから、電話をすると逆効果ですから、もうしばらくお待ちください、と言う。

G様は、彼が、今月の売上予定に上げている超優良見込み客です。とにかく、電話をして、はっきりさせろと指示を出し続けたが、その都度、留守で連絡が取れないので、後で、もう一度、連絡を取ってみますと報告をしてくる。たまには、まだ検討中で、もうしばらく返事を待って欲しいと言ってますが、間違え無く購入頂けます、と報告をしてくる。私は、彼が電話をしていない事を分かっていたが、そこは突っ込まなかった。

1週間そんなやり取りが続き、このままでは、他社の営業マンに先を越されると考え、私が電話を入れた。すると、手遅れだった。申し訳ない、何物件か検討していたのだが、他社の営業マンが、毎日電話をくれて、積極的だから、断りきれなくて、先週、契約したんですよ、と、こんな結末だった。

これは、ダメ営業マンに有りがちな実話です。じゃあ、何故、上司の私が、電話をするように指示を出しているのに、電話を掛けなかったのか?大事な見込み客に、断られたら、どうしよう・・・、しつこく電話したら嫌われてしまう・・・、こんな気持ちが、彼を消極的にさせる訳です。卵は、温めれば、ヒヨコになるが、見込み客は、どんなに温めても、契約には至らない。積極的に卵の殻を割ってあげるのが、優秀な営業マンです。

断られる事を恐れてはいけません。積極的に電話を入れて、怒られるようなら、買う確率は、非常に低い。そもそも、超優良見込み客と言うのは、あなたとコミュニケーションが取れているはずです。そんな営業マンからの電話で怒るなんて考えられない。そうですよね。そして、重要な事は、営業マンは、あなただけじゃないと言う事です。あなたが、優良な見込み客と思っているお客様は、他の営業マンも同じように思っているって事です。あなたにだけに、そのお客様は感じ良く接している訳じゃない。他の営業マンにも優しく、感じ良く接している訳です。あなたの見込み客は、日本中、いや、世界中の営業マンに狙われている事を認識して下さい。

そう考えれば、のんびりお客様からの返事を待つなんて考えられない訳です。早くしないと、他の営業マンに取られてしまう、そんな気持ちになるはずです。

積極的に返事を聞くようにして下さい。お客様の背中を押すのは、あなたです。

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営業「虎の巻66条」(もっと売上UP編4)

4、何度断られても、あなたの情熱が有る限り、営業を続ける。

営業で、結果を出す人と、出さない人って、知識やテクニックの差じゃない。どれだけ、諦めないか?この違いです。

日本は、ネットワークビジネスを行う人が多いが、直ぐに辞める人も多い。ネットワークビジネスの基本は、自分が良いと思い使ってる商品を他人に勧める。ところが、多くの方が、商品は、二の次で、自分が儲かるから、友達を誘おうとする。当然、そんな気持ちで誘う訳だから、断られる。2,3人、断られたらだけで、自身の情熱も消える。

基礎編で書いたように、あなたが、今、取り扱っている商品に惚れ込み、その商品を必要とする人に勧めるなら、何度断られても、諦める理由がない。あなたの情熱が有る限り、チャレンジし続けるべきです。営業は、断られる事から始まる訳ですから。

成績の良い人は、断られない訳じゃない。断られても、諦めないだけです。そこには、商品に対する自信と、営業に対する情熱がある訳です。今月、○○○万円の目標を達成するとか、○○○万円売上を上げて、○○万円稼ぐと言う明確な数字が頭の中に有るからです。

私は、沢山の営業マンを見て来ましたが、結果を出さない人間の共通点は、この月目標がない。朝礼や、日報に、目標数字は書くが、形式上で、本人が、本気で上げる気のある目標ではない。その証に、今いくら?目標まで、いくら?と聞いても、結果を出さない人間は、答える事が出来ない。

まずは、今月、いくら売上げるかの目標を、明確の持って下さい。あなたが、今月欲しい給料がいくらで、いくら売上げたら、その金額が頂けるか計算して、本物の目標を持って下さい。

そうすれば、何度断られても、情熱が冷める事は無いはずです。

会社によっては、固定給で、歩合のない営業も有るでしょうが、年間の成績で、ボーナスや翌年の評価に繋がるはずです。結果を出せば、必ず、あなたに何らかの見返りは有るはずです。

まだ、私がサラリーマンだった頃、どうしても今月、80万円必要だと言う部下が居ました。彼は、必死でした。その為に、何としても売上を上げると言う情熱は、私にも伝わって来ました。そして、ついに契約を取って来たのですが、ローンを申し込もうとしたら、そのお客様が、自営業の方で、数年間、所得税を滞納していて、その額が、数百万円もありました。普通なら、この時点で諦めます。でも、彼は、何としても売上を上げて80万円稼ぐと言う明確な目標が有ったから、売上への執念、情熱は消えませんでした。お客様を、説得し、何とか数百万円用意して頂き、納税して頂き、契約を終結させました。

もしも、彼に、何としても売上を上げると言う情熱が無ければ、このお客様は、資産としての不動産を持つ事も出来なかっただろうし、滞納した税金に追われる日々が続いた事でしょう。

逆に、情熱が無い社員は、基本給だけ頂けば良いと考えている訳ではないだろうが、何かに付けて、売上が上がらない理由を会社の責任にして、営業に対する情熱のかけらもない。当社にも居ます。私の前では、情熱が有るふりをするが、影で、他の社員に会社や私の悪口を言い、売上が上がらない事を正当化する者が。悪口を聞く方の社員が呆れて、何で彼は、辞めないのですかね?と私に言うくらいです。

重要な事は、会社や上司ではない。あなたが、どれだけ売上を上げる事への意識が強く、情熱が有るかです。情熱が消えない限り、目の前のお客様へのアプローチは続けて下さい。

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