営業「虎の巻66条」(基礎編3)
3、商品の長所・短所を知り尽くす
色々な営業マンとお会いして、ある事に気付いた。それは、自分が売っている商品の事を、余りにも、知らない営業マンが、多いって事です。
あなたは、どうですか?自分が販売している商品の事を、知り尽くしていますか?どの営業マンにも負けない位、あなた自身が売っている商品の事を知り尽くしていますか?長所は、何と、何で、短所は、何と、明確に答える事が出来ますか?商品を見なくても、口だけで、相手がイメージ出来るくらい、説明出来ますか?
商品の長所・短所を知り尽くして下さい。
ここで、勘違いしないで下さい。長所・短所を知り尽くすのは、説明する為では御座いません。ついつい、商品の知識が身に付くと、お客様に、話したくなる。自分の知識の凄さを自慢したくなる。でも、お客様は、そんなあなたの知識自慢の聞くほど、暇じゃない。と言うより、説明し過ぎると、聞いている方は、退屈になる。
では、何の為に、商品の事を知り尽くすのか?
あなたが、進めようとする商品が、相手にとって必要なのか、判断する為です。長所、短所を知り尽くす事で、売りたい商品の短所が、お客様にとって何の問題も無く、長所が、お客様に利益をもたらすなら、強く勧める事が出来る。だから、説明の為ではなく、喜んでくれる商品なのか、判断する為です。
以前、不動産の営業マンとして、採用したが、成績が一向に伸びない社員が居た。あるお客様が、引越をする為に来店し、理由は、現在のお部屋が、日当たりゼロで、ジメジメするからだと言う。そのお客様に対し、彼は、築年数は経過しているが、駅から近く、家賃の割に、無茶苦茶、広い物件を進めた。
物件見学に行き、彼は、一人で会社に戻って来た。お客様は?現地で、別れました。物件は、広かったのですが、日当たりがゼロだったので、ちょっと残念そうでしたと言う。初めから、お客様は、広さは求めていない、日当たりを重視してた。
彼が、お客様が、何を求めているのか?把握できていたら、こんな結果にはならなかっただろう。この時のお客様は、二度と当社に、戻って来ることは無かった。
商品の長所・短所を把握し、お客様が何を求めているのかを把握出来れば、あとは、説明じゃない、この商品なら、間違えなくお客様に喜んで頂けると確信が持てるので、力強く勧める事が出来る。
逆に、常にトップを争う営業マンがいた。一人は、明らかに、コミュニケーションを取るのが上手い。もう一人は、口数も少なく、真面目で、お世辞にも、コミュニケーションを取るのが上手いとは言えない。じゃあ何故、彼は、常にトップを争うような成績を上げていたのか?
彼は、人一倍、商圏の物件を見に行き、物件を知り尽くしていた。だから、お客様の条件を聞き、だったら、この物件がベストですとシンプルに進める事が出来た。強く勧める営業スタイルじゃないので、もうひと押しすれば、決まると感じる場面が何度か有り、何故、もうひと押ししないと言った事が有る。
すると彼は、大丈夫です、必ず申込みに来ますからと言う。実際に、申込せずに帰ったお客様も、結構な確率で、戻ってきて、彼が薦めた物件を申込んだ。彼は、その物件が、そのお客様にベストで、それ以上、お客様の条件に合う物件が無い事を知っていた訳です。
勿論、それ以上の物件が無い訳だから、強く薦める営業スタイルが出来れば、もっと成績は伸びただろう。
この章では、商品の長所・短所を知り尽くすのは、説明の為ではなく、自信を持って進める為だと言う事を理解して下さい。
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